1秒でも早くいえに帰りたい

思いついたことをぽちぽちと。

 

春は昔から苦手だ。

 

変化の多いこの時期は自分が関係なくとも周りのどきどきが流れ込んでくる。

気持ちの良い風が吹くたびに涙が出そうになる。

目的地を持って移動する人混みがこわくなる。

何をしてても鼓動を大きく感じて、誰とも上手く話せないような、不安が押し寄せる。

 

進学進級、就職、避けては通れない変化の度に知らず知らずのうちに呼吸は浅くなり、体が固まったように布団から起き上がれなくなり、人と一緒にご飯を食べるのが怖くなり、涙がぼたぼた出た。休みが終わらなければいいのに、時間が戻ればいいのにって何度も何度も念じて眠りにつく。

それでも小心者だから毎朝吐きそうになりながらも向かい、早く終われと唱えながら1日1日を過ごすうちに慣れ、友だちができ、4月が終わる頃にはけろっとして食欲も戻っている。

そんな事を繰り返してきた。

 

名残なのか何なのか、安定した仕事に就き変化のない生活を送れる今でも、春は不安になる。

心が少し人よりも弱いのだろう。もしかしたら専門の人と話したら楽になるのかな、とか考えるけど春が過ぎれば忘れる。

 

 

今年もあとひと月ほど落ち着かない季節がきたみたいだ。春の風とともに。

映画を見て、漫画を積み重ねて、塗り絵をして、そうやってやり過ごそう。

 

桜は好きだけど、やっぱり春は苦手だ。